2007年 06月 30日
読売 桑田 真澄 18歳 PL学園高校
いま、三浦知良と並んで、俺を熱くさせる男がいる。
その名は、桑田真澄。
知っている人は知っている。
知らない人はほとんどいない。
日本球界が誇る最高級の選手であり、野球人として尊敬してやまない人物だ。
トップの写真からも分かるとおり、その投球フォームは
工藤公康と並んで理想型と言っても過言ではない。
年代的に、清原とKKコンビと言われたPL学園高校時代の姿は殆ど知らない。
抜群に制球力が良く、ストレートとカーブのコンビネーションが最高だったと聞く。
そんな桑田。
俺たちの年代にとってやはり印象的なのはこのシーン。
右肘の件を切除&移植手術からの復活。
俺はこの復活までのドキュメントで読書感想文を書いた記憶がある。
桑田って、ホントすげーんだ。
高校時代はストレートとカーブのみ。
その頃だってフォークはあったしスライダーもあった。
桑田ほどの器用さがあれば、それらの球種も投げられるはず。
だけど、桑田は投げなかった。
それはなぜか。
答え。
選手生命をより長くするため。
つまり、肘に負担のかかるスライダーではなく
腕(身体)全体で投げるカーブしか投げなかった。
それでも、十分に通用するから。
プロになった桑田は、2年に1球種のペースでバリエーションを増やした。
理由は同じ。
欲張るのではなく、野球人生を長く楽しむための策。
シュート、スライダー、フォーク、チェンジアップ、スピリット(ツーシーム)。
いまとなっては桑田の投球バリエーションは多種多様だ。
肘を怪我した理由は、バント失敗のフライをダッシュで追いかけ
飛び込んだときに東京ドームの人工芝も悪く作用して腱がちぎれてしまった。
1年半のリハビリ生活。その間に桑田がしていたこと。
・英会話。いまに活きてる。
・ピアノ。指先のリハビリのためらしい。
・栄養学(独学)。プロスポーツ選手として、自分で献立考えてしまう人は稀。
・古武術。古武術から学ぶ身体の使い方というのはかなり多いみたい。
えらい。真面目だ。
巨人を退団した今年、アメリカに単身で渡って奮闘している。
しかし、その表情は凄まじく爽やか。
『野球ができる喜びを感じている。』
『野球の神様に感謝している。』
桑田の口からはそんな言葉がよく聞かれる。
そしてその笑顔は、高校生のように新鮮でハツラツとしている。
素晴らしい。
本当に素晴らしい。
野球が好きで、野球が人生そのものだから、野球ができる環境を自ら開拓した。
尊敬以外の言葉が見当たらない。
身体が小さく、豪速球が投げられる訳ではない桑田の生命線はそのコントロール。
日本とアメリカではストライクゾーンが違うというけれど
そこもきちっと活かしている。
ストライクからボールになる球。
ボールからストライクになる球。
そんな投球練習ばかりしてきた桑田にとって
ストライクゾーンの違いなんて、あまり影響はないんだろうな。
アメリカでは桑田のカーブがもてはやされている。
フォークは、落ちるだけ。
スライダーは、曲がるだけ。
でもカーブは、落ちるし曲がるのだ。
そういう意味で、最強の変化球と言っていいかもしれない。
(そのカーブを活かすための、見せ球としてのインハイのストレートがある)
ホント、桑田には頑張ってもらいたい。
野球人として、心から心から応援している。
桑田真澄と野球への愛情、これ無尽蔵。
by mujinzo
| 2007-06-30 02:43