無尽蔵ブログ

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答えは、ひとつじゃない。

Breath Of Life

PARK ROCK ISHINOMAKIに出演するため、今年3回目(?)の石巻へ。
今回もまた濃密で、深く、そして楽しい時間を過ごしました。
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今回のメインは、何といってもPARK ROCK ISHINOMAKIに出演すること!
社会人になってから始めたDJ、お金稼ぐためではなく人々が集う空間を
楽しく彩るために始めたDJですが、ついにフェス出演という経歴を刻むことができました。
フジロックみたいな巨大フェスではなく、もしかしたら被災地での復興イベントでしかないのかもしれないけど
サーキット形式の立派なフェスとして開催されたイベントだったと思います。
災害ボランティアとして関わり始めた石巻と、イベント出演者として関われるように
なったことに、なんだかとっても感慨深く感じているところもあります。

LIVEとLIVEの幕間をつなぐDJとして登板したわけですが
与えられた60分の中で何を残す(刻む)ことができるだろうかと考えに考えました。
今までで一番(?!)てゆうくらいMIXの練習をして臨みました。

Breath Of Life
今回のDJ MIXを創るにあたり選曲のテーマとして考えたことは、これです。
オイラが知ってる3年ちょっとの間で起きたことや感じたことを
Breath Of Lifeという言葉にこめました。
直訳するなら、「暮らしの息吹」です。
未曾有の大災害に見舞われてズタズタになった街が、徐々に徐々に平静を取り戻し
新しい生活を(大きくマイナスしたスタートラインから)スタートさせていく姿、プロセス。
そこに「暮らしの息吹」を感じるのです。

直訳では伝わりませんが、「暮らしの痕跡」という意味あいもこめています。
例えばそれは、基礎だけが残った家や建物の跡地、更地。
そこには、家や、店や、車なんかがあったであろう場所。
実体や実物はそこにないのだけど、呼吸や鼓動が聞こえてくるような
暮らしや生活が存在していたことを思わせる痕跡。

そういった気持ちを抜きにして、オイラと石巻の関係は表現できないな、と思ったわけです。
ポジティヴだったり、ネガティヴだったり、矛盾や失望も存在しつつ、希望や生命力に漲っている。
それが、オイラにとっての石巻です。

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初めはBeatlessなAmbient系トラックで始まり、徐々に徐々にビートを足していく。
Technoを経由して後半はHouseで楽しく踊る。そんな流れの60分MIXです。
最後を飾るトラックは、曲調も素敵なのですがタイトルで決めました。
「Friend comes from East」偶然にして最高の締めくくりトラック♪


「Breath Of Life」はMixCloudとSoundCloudにアップしました。
どちらも同じ内容です。SoundCloudならDLすることも可能です。
是非、お時間のあるときに聴いてみてください。
Breath Of Life



PARK ROCK ISHINOMAKIの本番後は24時過ぎまで飲み歩きました。
叩いてない鰹の刺身を食べられたりするのは、港町ならでは!叩いてない鰹の刺身大好き!!
しかもそんな鰹をミディアムレアに揚げた鰹のカツという
今まで経験したことのない旨さの食べ物もいただきました。
改めてこの町の食文化偏差値の高さを実感!

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翌日は、全く予定していなかったんですが仮設住宅支援に飛び入り参加。
PBVでの仮設支援をキッカケにして、自発的に仮設支援にやってきた『チーム山下』の皆さん。
チームメイトに山下さんいないのに「チーム山下」って、なんなんだろうと思ってたのですが
石巻市内の寿司屋「鮨山下」繋がりであることに帰ってきてから気づきました。

長期滞在していたとき以来、約1年半ぶりに訪れる仮設住宅。
3時間弱の短い時間でしたが、とても充実した時間でした。
談話室を借りて、「上を向いて歩こう」を手話つきでやってみる企画。
まさかの面白さ!手話ってスゲーな!!ちょっと本気で覚えたくなったぜ手話!!!
『幸せ』と『好き』と『嫌い』の手話が結構似ていて紙一重であることに一同大盛り上がり。
知りたい人はGoogle先生に聞いてみてください。

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住民さんたちは、手作り料理でオイラたちを迎撃してくれました。
これがさー、またさーーー、揃いもそろってメチャ美味で大変でした。
筍ご飯に始まり、牡蠣の煮付け、蛍烏賊の煮付け、ちりめんの煮付けと続く。
惣菜屋さんか居酒屋で食べるようなメニューがタッパーに入ってさらりと出てくるんだからなー。
鰹のカツに重ねて石巻の食文化偏差値の高さをまざまざと実感。


巡り巡ってBreath Of Lifeの話しに戻ります。
仮設住宅での暮らしは、まさにBreath Of Lifeの一つのカタチです。
それまで殆どの人が一軒家で暮らしていたのに、3.11を境に生活が一変して今は仮設暮らし。
言い方を変えれば、まだ仮設暮らし。
一緒にいる時間が長くなってくると、だんだん住民さんたちの方から話し始める。
震災前の暮らし。震災当時の話。避難所生活を経て今の仮設での暮らし。
そしていつになるやら分からない復興住宅もしくは元あった自分の家の場所での暮らし。
「いるからには、とことんここで生きる」と力強い言葉を発信してくれる人もいれば
窮屈な環境での悩みや精神的なストレスに苛まれる話も聞いた。
みんなで知恵出しあって改善には取り組んでるけど、なかなか上手くいかない難しい現実。
道路から眺めるだけだど無機質に建てられただけのように見える仮設団地の中で蠢く問題や現実は根深い。
そんなこと痛感。

そのBreathは、溜息かもしれない。
でも、そんな溜息も生きていればこそなんだよね。
画一的に建ち並んだ仮設団地の住民さんを取り巻く問題や環境は
全く画一的ではなくて、一人ひとり異なる。
だから解決策も一人ひとり異なるわけです。
何が答えかなんて一概には言えないけれど、そんな複雑な現実が存在していることを
無尽蔵ブログを通じて知ってもらえたらと思います。

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そうそう、旧北上川の川辺では防潮堤の工事が始まっていました。
賛否両論の防潮堤工事。これが本当の対策となるのか疑問は残る。
石巻の中心部を流れるエリアは海抜4.5mの防潮堤になるようです。
海抜4.5mって、要するに建物の2階の床くらいの高さですね。
今まで陸からすぐ川!っていう生活をしてきた人にとっては高く、巨大な壁です。
今回はその4.5mの高さを実感できる足場が組まれていたので登ってみました。
石巻の見慣れた景色も、4.5mの高さから見るとまた少し違って見えました。

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もしかしたら間違ってるかもしれない防潮堤。
でもその議論ばかりしていて街全体としての復旧・復興を遅らせるわけにもいかない。
取り組むべき課題は、防潮堤なんかよりももっと高く膨大なはず。
石巻をこうして訪れることは、単に美味いものを呑み食いするだけじゃなく
オイラたちが、もっと、改めて、考えるべき問題を現実に気づかされる。
誰かが具体的に語りかけてくるわけじゃなく、自然とこの街が語りかけてくる。
この街の人と交流している中で、自然と自分の中で湧きがってくる。
Breath Of Life、言い得て妙なDJ MIXとなりました☆

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by mujinzo | 2014-06-10 00:21